投資家がお金よりも大切にしていることー藤野 英人:久々に感動。良書です。
本書の帯に
糸井重里氏:これはいい参考書です。 うちのスタッフも全員買いましたよ。
堀江貴文氏:もっと話題になって売れていいい本だ。投資・お金に関する正論のオンパレード。
とどめが「インベスターZ」も大推薦。
となれば、手に取ってみたくなるわね。書店でも
おすすめ平積みコーナーの入り口に設置。 ということは、書店員さんも本気で推薦している本なんだ。
さわりを読んで、即買いしました。
冒頭から、諭吉先生の顔面アップに
「私は お金 が大好きです。」 とあり、インパクトが強い。
そのがっつーんにやられて、すらすら 「はじめに」
に読み進めます。
お金は私達の人生にとって必要不可欠なものであるにも関わらず、ある意味一番縁遠い存在なのです。
うん。 そうかもしれない。 と素直に思います。
お金を使って、何をするか?
お金を通して、何を考えるか?
お金を考える事は、まさに人生を考えること。
お金について語ることは、どう生きるべきかという「人生哲学」を語ることでもあります。
と 語りかけ、 とどめを刺します。
私達は人生のあり方をお金に投影しているのです。
ここまで、読んで 目からうろこです。
お金の使い方に人生のあり方が反映される。 そうです。
そうなんです。
お金をたくさん持っているということは
人生においてアドバンテージになるが、使い方によっては
社会貢献もできるし、人を笑顔に、幸せにすることもできる。
誰かの為になることができる可能性が広がる。
著者 藤野氏が指摘するように、
お金を貯める、稼ぐ、増やす とまあ、欲望にまみれた
トピックについては たくさんの書籍を見る事ができるけれど、
本書のように、「お金をどう使うか?」 について
真摯に語った本書は お金・投資 について抱いてきた既成概念を
180度 変えてくれました。
「第4章 世の中に虚業なんてひとつもない。」
いいネーミング。
この部分がビンビン響いてきました。
ビジネスや投資をマネーゲームだと思っている人は、
株価をデジタルなものだと感じてしまうでしょう。
株式(株券)を単なる紙切れだという人は、やはり経済のことをわかっていないし、会社の価値を軽くみているのだと思います。
本来あるべき金融教育とは、働くことに価値があり、その価値ある労働の
延長に企業の利益があり、その利益の将来期待が会社の価値を形成していると理解することです。
少なくとも、資本主義社会のなかで金融教育を行うには、まずは労働の意義や会社の本質についてしっかり教えてからでないとダメでしょう。
日本もアメリカのように、金融教育の取り組みとして、学生に株式ポートフォリオゲームをやらせてみましょうという発想はある。 まあ、一部実施しているところはありますが、
残念ながら、結果的に誤った認識を植え付け、株式投資=博打・マネーゲーム、いわゆるパチンコや競馬となんら遜色ないものだと 思われてしまっているのではないのでしょうか?
本書では、残念ながら現実はそんな偏見を持った人が多数であると
締めていますが、 この大多数の人の認識を変えない事には
日本人の貯蓄習癖は改善されないと。。思えてなりません。
貯蓄習癖が治らない限りは、投資にお金が回っていかない。
つまり、何も現状は変わらない。
本書をきっかけに
「労働の意義や会社の本質」について 真摯に向き合ってくれる人・理解をしてくれる人→ 真面目な人 が少しでも、増える事を説に願います。