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*乱読事始め*

気の向くままに視覚に入った本・インスピレーションを感じた本の感想を書いてみます。

凶悪

先週末に「凶悪」の映画を鑑賞。 なんだかすっきりしないので、

再読してみました。 というのも、映画はプロットの作り方が雑に感じて、

最初に読んだ時の衝撃と驚きがまったく伝わってこないし、なによりも映画から「オリジナルのルポを読んでみようか。。」という気持ちにさせる力量が無い。鑑賞者を読者に変えるべく訴えかけるものが無いと思ったから。

映画鑑賞後、「こんな話だったっけ???」 と逆に再度 文庫を引っ張ってきて

検証したくなりました。

断言します。 

この事件を追っていく様子の醍醐味は活字にはかなわない。

もともと、この事件を追うきっかけになったのは、東京拘置所に勾留されている、

死刑判決を受け、最高裁控訴中の強盗殺人事件の犯人、高橋被告から受け取った手紙がきっかけだった。

その手紙を受け取ったのは、新潮45 編集部 宮本記者。

半信半疑ながら、最高裁に上告中の極悪殺人事件の後藤良次という被告人に接触、時効でもない事件につき、獄中から紙面で殺人を告発するという前代未聞の展開を経て、警察を動かし、何食わぬ顔で世間をかっぽする、事件の首謀者に切り込んで行くのである。

あり得ない話が具現化した事実は、説得力があり、良い教訓となった。後味は悪いけれど…

金は身を助けることもあるが、金がきっかけで命を落とすこともある。

金が全てではないけれど、たかが金、されど金。2回目もやはり同じ感想しか湧いてこない。

怖い話だった。


凶悪―ある死刑囚の告発 (新潮文庫)