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*乱読事始め*

気の向くままに視覚に入った本・インスピレーションを感じた本の感想を書いてみます。

『知的野蛮人になるための本棚』佐藤 優

先日の飲み会で 友人から 佐藤 優氏の書く文章には気骨が感じられてなかなか良いという意見があり、
どれどれどんなものか?と 入門本として選択した一冊。

本書は文庫化にあたり『文庫版特別講義』が巻頭と巻末に追加され、
『本屋さんの活用法』と『本を使いこなす技術が学べる本をまず読む。』
と本読みらしいガイダンスがあり、
本の目利きにならないと『時間をかけて読んだけどスカ本だった。』になってしまうので、
読むのに時間がかかってかつ、それだけの時間を費やすに名著を読むことを推奨している。

これには多いに賛同。 というのも、久しぶりに文豪作品を読んだ際、あまりに文章が
上手くて物語に引き込まれ無心になれたからだ。 

本書は章ごとにテーマを決めて、佐藤氏なりにトピック・お題目を決めて
 読んでおくべき本・物語を各2冊づつ紹介している。
紹介文の長さとまとめかたも絶妙。長すぎず、口説くなく いい塩梅のバランスの良い文章です。

佐藤氏のお勧め本は偏りもあるが、読書で頭の研磨が出来そう。
私が好きなトピックを紹介します。

第二章 日本という国がわかる書棚 にある
28 格差の本質を知るー新自由主義がもたらした地獄絵を正直に提示すべきだ。
札幌時計台レッスン 政治を語る言葉
北海道大学大学院の山口二郎教授は政治を語る言葉は具体的でなくてはならないと強調する。
 更に 山口教授は
既存のメディアの受け売りではない、自分の言葉で政治を語る様になれば、必ず未来は変えられる。真面目に働き、社会に参画している人間が、自ら抱える問題を公共的空間に提起することを遠慮する必要はない。

と語っている。 全くその通りだ。… 心に響く言葉である。 

佐藤氏も同様に

自分の言葉で語ることが出来る様になるためには、本を読んで世の中のカラクリを良く知ることだ。

と締めている。 正しい視点を養うには 良書を読むことだ。ということなんでしょうね。

このトピックで紹介している②の本は

セメントの樽の中の手紙  ー 葉山 嘉樹 

優れたプロレタリア文学として紹介されている。 9頁の箇所が抜粋されているが、一読しただけで切なすぎて涙が出ます。

読んでみよう。

「知的野蛮人」になるための本棚 (PHP文庫)

政治を語る言葉―札幌時計台レッスン


セメント樽の中の手紙 (角川文庫)